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2016年12月26日月曜日

検査部忘年会2016

1216日に検査部忘年会が行われました。
今年は、新人さんの余興やテーブル対抗のゲーム、ビンゴなど様々な催しがあり、楽しい忘年会となりました。

2016年は、新中央診療棟への引っ越しやISO15189取得に向けての準備など、検査部にとっても激動の一年となりました。2017年も充実した一年になるよう、検査部一同協力して頑張っていきたいと思います。

2016年12月13日火曜日

TNF-αとレジオネラ感染・J Infect Chemother(original article)



Kawamoto Y, Morinaga Y, et al. TNF-α inhibits the growth of Legionella pneumophila in airway epithelial cells by inducing apoptosis. J Infect Chemother. 23: 51-55, 2017(リンク)





 微生物検査室の臨床検査技師で、当教室の大学院生でもある川元 康嗣 技師のTNF-αによる気道上皮細胞内でのLegionella pneumophilaの増殖阻害についての論文が、日本感染症学会・日本化学療法学会の英文誌であるJournal of Infection and Chemotherapy誌に掲載されます(2017年1月付)。

 関節リウマチを中心に生物学的製剤であるTNF-α阻害剤が多く使用され、臨床症状改善・関節破壊進行抑制・身体機能の改善などで多くの効果を認めています。一方で、アメリカのFDAなどがTNF阻害剤の副作用として、感染症のリスクが増すことを警告しており、当教室の賀来敬仁助教重症レジオネラ感染症の一例を報告しています。

 本研究では、TNF-αがL. pneumophila感染に与える影響をヒト気道上皮細胞であるH-292細胞を用いて検討しました。気道上皮細胞にTNF-αを投与すると、L. pneumophilaの増殖が阻害され、TNF-α阻害薬の投与によって、その作用が減弱しました。詳しく検討するとTNF-αを投与したL. pneumophilaが感染した気道上皮細胞では、caspase-3/7の活性化が起こっており、アポトーシスが起こっていることが示唆されました。本研究の結果から、L. pneumophilaが感染すると、TNF-αによって気道上皮細胞のアポトーシスが起こり、そのことによってL. pneumophilaの増殖が抑えられている可能性が示されました。

 当教室には、医師および臨床検査技師の大学院生が、栁原教授小佐井助教賀来助教などの指導の下、気道上皮細胞を用いた感染症の病態解明や抗菌薬の効果について研究しています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください


これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2016年12月12日月曜日

第56回日本臨床化学会年次学術集会@熊本&受賞報告

長谷川講師臼井主任、山内技師が、122日~4日に熊本県で開催された第56回日本臨床化学会年次学術集会に参加してきました。

 臼井主任は「新規免疫自動分析装置Accuraseedでの FT3FT4TSH測定試薬の基礎的検討と迅速性の評価 」の演題名で発表を行いました。
 また、本学会の支部集会で優秀な演題を発表した若手研究者に送られる「日本臨床化学会 学会賞Young Investigator Award」に山内技師が選ばれました。山内技師は3月に長崎で開催された九州支部集会において発表した「成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)におけるCCR4遺伝子変異解析」の研究で受賞しました。

会期中には、第2回認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師指定講習会も開かれました。認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師とは、臨床化学分野ならびに免疫化学分野において、精度管理のみならず精度保証の観点から検査室の管理ができる技師を認定する制度です。今後、検査室には認定臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師を管理責任者として配置する運営になるため、精度マネージメントシステムの構築およびISO15189の取得を目指す当院にとって重要な教育講習会でした。先日、受講した臼井主任より検査部・細胞療法部カンファランスで講義が行われ、知識の共有化を図りました。

今回の学術集会には600名近い方が参加しており、他施設での臨床化学・免疫化学分野の検討、研究成果についての講演が聞くことができて勉強になりました。



当教室では、若手の検査技師も積極的に研究および学会発表を行っています。
これまでの国内学会報告と受賞報告の報告はこちら→国内学会受賞

2016年12月8日木曜日

APCCMI2016@メルボルン

 栁原克紀教授賀来敬仁助教、そして現在研修医の東野先生が、11月30日〜12月3日にオーストラリア・メルボルンで開催されたアジア太平洋臨床微生物学会(APCCMI)2016に参加してきました。

 APCCMIは、アジア太平洋臨床微生物学会(APSCMI)が主催する学会で2年に一度開催されています。栁原教授は座長および演者、賀来助教と東野先生はポスター発表を行ってきました。学会の1週間前まで発表時間が連絡がないなど国際学会ならではの体験もしたようですが、無事に発表もできたとのことです。東野先生は、初めての国際学会参加でしたが、初期研修で忙しい中でも学生時代に行っていたESBL産生菌の解析についてのポスターを上手に作成していました。
APCCMIの学会場での様子

 学会が開催されたメルボルンは人口400万人を超える大都市で、中心部にはたくさんのビルがあり非常に栄えていました。移民の国であり、いろんな国の料理も楽しめたとのことでした。少し離れたところには、グレート・オーシャン・ロードという「世界で一番美しい海岸道路」があり、ツアーで訪れたとのことです。ツアーでは、野生のコアラを見ることができたり、12人の使徒という奇岩群をみることができたようです。


 当教室では、積極的に国際学会での発表も行っています→これまでの報告はこちら
 また、医学部生で臨床研究および基礎研究を行っている人もいます→これまでの報告はこちら
 興味がある方は、いつでもお問い合わせください(連絡先)。


2016年12月4日日曜日

日本感染症学会・日本化学療法学会 西日本地方会

 11月24日〜26日に沖縄コンベンションセンターで開催された第86回日本感染症学会西日本地方会学術集会/第64回日本化学療法学会西日本支部総会に、栁原教授賀来助教、大学院生の太田先生、山川技師と医学部3年生の石毛くんが参加してきました。

 賀来助教は、昨年受賞した日本化学療法学会西日本地方会・支部長賞の受賞講演、太田先生は、第二内科の医員時代の研究、山川技師はプロカルシトニンの臨床研究、そして石毛くんはMRSA菌血症の臨床研究+菌株の遺伝子解析について発表してきました。
 石毛くんは、研修医セッションの中での発表でしたが、医学部の3年生とは思えないぐらい素晴らしいプレゼンテーションをしていました。今回の発表はかなり大きな経験になったと思うので、今後の更なる成長に期待ですね!



これまでの国内学会報告は→リンク
これまでの学生(リサーチ)についての報告は→リンク

2016年12月3日土曜日

初期研修(11月)

先日、11月に当教室をローテートしてくれた2人の研修医の送別会を行いました。送別会には、栁原克紀教授小佐井康介助教賀来敬仁助教、大学院生の太田賢治先生が参加しました。

1年目の浦島先生は、遺伝子検査室、生理機能検査室、サテライト検査室。2年目の丸田先生は、生理機能検査室、微生物検査室、輸血部で研修してくれました。

2人とも真面目に研修に取り組んでくれており、検査技師からの評判も良かったです。
今後も、気軽に検査部に顔を出してくれることを願っています。




検査部での初期研修については、それぞれの希望を聞いて、その希望に合わせて実習および研修の予定を組んでいます。興味のある分野の技術を習得したい、苦手な分野を克服したいなどさまざまな要望に応えていきたいと考えていますので、興味のある学生さんおよび初期研修医の先生はいつでも相談してください。
 また、検査専門医の取得を目指す後期研修医も募集しています。検査に興味のある方は気軽に相談してください。

以下、リンクです。
検査部ホームページ(学生教育)
検査部ホームページ(初期研修)
検査部ホームページ(後期研修)

これまでの初期研修の記事は→リンク