2017年4月21日金曜日

ISO15189取得

この度、長崎大学病院 検査部・細胞療法部は2017316日にISO15189を取得しました。

ISO15189とは臨床検査室の品質と能力に関する要求事項を提供するものとして、ISO(国際標準化機構)定めた臨床検査に特化した国際規格です。

これは品質マネジメントシステムの要求事項(健全な管理に対する要求事項)と技術的要求事項(臨床検査室が請け負う臨床検査の種類に応じた技術能力に関する要求事項)の主に2つから構成されており、安定した質の高い臨床検査が世界的に認められたことになります。

メリットとして検査結果の信頼性の保証や組織としての運営効率化、医療サービスの向上等が挙げられます。今後は認定の維持に努め、更なる患者貢献ができるよう努力していきます。





2017年4月5日水曜日

T-CELL Lymphoma Forum@サンフランシスコ

当教室の長谷川寛雄講師と遺伝子検査室の山内技師、血液内科所属で検査部でも研究をしている小林先生が、サンフランシスコで1月26-28日の3日間開催された9th annual T-CELL Lymphoma Forumに参加してきました。この学会ではセッション形式でテーマ毎に発表があり、セッションの合間にはランチなど食事をする時間がありました。

 当教室からは、山内技師がAnalysis of CCR4 mutation status in adult T-cell leukemia/lymphomaという演題で、ATL細胞におけるCCR4変異が生存率に与える影響についてポスターで発表してきました。学会のSession (Molecular Pathways)でCCR4変異についての演題があり、大変勉強になりました。
 タイトなスケジュールであまり観光をする時間はなかったようですが、最終日にゴールデンゲートブリッジへのクルーズに行けました。

 当教室では、長谷川寛雄講師を中心に、ATLなどの血液疾患の診断、治療についての基礎研究及び臨床研究を積極的に行っています。研究内容に興味のある方がいらっしゃったら、お問い合わせください
 また、積極的に国際学会での発表も行っています→これまでの国際学会参加報告はこちら

2017年4月3日月曜日

アルベカシン吸入薬(ME1100)・J Antimicrob Chemother(original article)


Kaku N, Morinaga Y, et al. Efficacy and pharmacokinetics of ME1100, a novel optimized formulation for inhalation, compared with amikacin in a murine model of ventilator-associated pneumonia caused by Pseudomonas aeruginosa. J Antimicrob Chemother. 72 (4): 1123-1128, 2017.



 当教室の賀来敬仁助教のアルベカシン吸入薬(ME1100)の緑膿菌人工呼吸器関連肺炎(VAP)マウスモデルにおける効果についての論文が、英国抗微生物化学療法学会(British Society for Antimicrobial Chemotherapy)の機関紙であるJournal of Antimicrobial Chemotherapy誌に掲載されました(2017年4月付)。

 抗菌薬の吸入療法は、緑膿菌による慢性気道感染症での有効性が認められていますが、近年肺炎などの急性期呼吸器感染症での使用を目的とした薬剤の開発が行われていて、アミカシンの吸入薬は第III相臨床試験が行われています。本研究では、当教室で以前から研究しているVAPマウスモデルを用いて、専用噴霧器を用いたアルベカシンの吸入薬(ME1100)の吸入療法が有効であるか検討しました。その結果、ME1100は緑膿菌によるVAPにおいて、単剤で有効性を示しました。また、同じアミノグリコシド系抗菌薬であるアミカシンとの比較を行ったところ、同じ用量ではME1100のほうが優れた効果を示しました。アルベカシンはVAPの主要な原因菌であるMRSAと緑膿菌のどちらにも抗菌活性を示すことから、VAPのempirical therapyなどで効果が期待されます。

 当教室では、医師および臨床検査技師の大学院生が、栁原教授小佐井助教賀来助教の指導のもと、感染症マウスモデルを用いた抗菌薬の研究を行っています。研究に興味のある方は、いつでもお問い合わせください

これまでにブログで紹介した論文一覧はこちら→リンク

2017年3月29日水曜日

第8回長崎臨床検査Reversed-CPC(R-CPC)研究会

 3月25日(土)に、長崎大学医学部良順会館で第8回長崎臨床検査Reversed-CPC(R-CPC)研究会を開催しました。

 R-CPCの1症例目の担当は長崎大学病院の碇技師で、粟粒結核の症例でした。血液検査データは非特異的で他の疾患との鑑別が難しく、大変有意義なディスカッションができました。また、2症例目は長崎大学病院の森技師が担当で、溶血性尿毒症症候群の症例でした。こちらも様々な観点から意見が出ており、追加検査などの結果から多くの班が答えまでたどり着いていました。どちらの症例も、積極的な話し合いが行われており、とても有意義な会になったと思います。

 特別講演は、産業医科大学病院臨床検査・輸血部教授 竹内 正明先生をお招きし、「心エコーの精度管理の現状と将来」というタイトルでお話をしていただきました。

 次回開催については、詳細が決まりましたら検査部のホームページやFacebookでお知らせいたしますので、是非ご参加ください。
 初めての方や研修医・学生も大歓迎です。参加の連絡は不要ですので、お気軽にお越しください。

これまでのR-CPCの報告は→リンク



2017年3月28日火曜日

血液培養検査推進キャンペーン・環境感染誌(原著論文)

塚本千絵、小佐井康介、志岐直美、寺坂陽子、今村政信、賀来敬仁、田代将人、塚本美鈴、栗原慎太郎、泉川公一、迎寛、栁原克紀. 当院における血液培養検査推進キャンペーンとその効果. 環境感染誌. 31 (4): 241-246, 2016


 当検査部の生理機能検査室所属の塚本技師がICT活動を行っていたときの検討が、日本環境感染学会の学会誌である日本環境感染学会誌に原著論文として掲載されています。

 本検討では、当院で行った「適切な血液培養検査の推進キャンペーン」とその効果について評価をしました。キャンペンの結果、2009年と2014年を比較すると、血液培養の提出セット数は3,168から4,920に増加し、複数セット採取率は、入院/外来の30.6%/43.0%から73.3%/85.7%まで増加しました。一方でコンタミネーション率は3.5%から2%後半まで低下しています。
 本検討から、複数の推進活動を組み合わせて継続的に実施することで、現場の医療従事者に適切な血液培養検査の考え方が浸透することがわかりました。なお、セット数および複数セット採取率は、2015年以降も増加しています。

 これまでに紹介した論文は→リンク